話し合い顛末

先日、彼女とケンカっぽい状況になった。「ぽく」というのは、殴り合いや、明らかな仲違いの状態ではなかったからだ。こうした言いようの無い曖昧な状態になってしまうこと自体が、問題なのかもしれない。要は関係に微妙なずれが生じたわけだけども、火の無いところに煙は立たないので、なにか理由があったわけだ。

子供をつくるということ
はっきり書いてしまえば、それは「避妊」についてである。こう書くと多くの人が、「どうせコンドームしたくない、とか言ったんじゃないの?」と思うんではないだろうか。というか、自分が聞く立場だったらそういうだろうし。ところが、それは違う。むしろ真逆なのだ。私は彼女と付き合ってから、きっちり避妊をしてきた。コンドームでの避妊率がそれほど高くないこと*1は知っているので、もちろん完璧ではないにしろ、私に、そして男にできる最たることをしているはずである。とはいえ、しているのは一つだけで、「挿入時は最初から最後まできちんとつける」ということなのだが。他の避妊法は主に女性側で行うものばかりだと思うので。ここで「最強はパイプカット」なんていいださないでほしい。*2

さて、真逆とはどういうことかというと、彼女のほうが「付けないでしたい」と言い出したのである。「これまでも、できたら結婚すればいいとおもってたから。」なにを言い出すのだ。もちろん、結婚したくないわけじゃない。しかし、現実問題、今、私は結婚できない。正確にいうと、結婚ではなく、「子供を持つべきではない」と考えている。それは経済的理由や、私個人として人の親になるべきの責任感などが、まだその資格に値しないと思うからである。給与は視覚的にもはっきりわかることであるし、資格云々については、まず自分で自分の成長を納得できていないならば、「他人」を成長させることなど、無謀と思わざるをえない。なによりも、子供に対して失礼だとも思うのだ。

説明が長くなってきた。というわけで、私はこれからもきっちり避妊はしていくと伝えたのである。目先の快楽に溺れて、人一人を不幸にするわけにはいかない。というか、きっと一人ではないだろうし。堕胎を考えることも淋しい話だと思ったのだ。まず、一人の命が消える。母体は少なからず傷つく。お互いの両親、家族の心痛計り知れない。そして、もちろん当事者同士の気まずさは、想像できるものではないだろう。それでもなお、許し合える関係が理想なのかもしれないが、それができるならばその前段階で防ぐべきではないだろかと思うのだ。

わからないということ
そういった話をしつつ、彼女も納得したようにみえた。しかし、どうにも様子がおかしい。明らかに不機嫌というか、少なくとも楽しそうではない。それほどまでにしたいのか!と訝ったのだが、どうやら、詳しく聞けばそうではないらしい。曰く、「結婚できない人と付き合っていていいのだろうか」と思ったらしい。また、次に行為を行うのが怖いと。

ここで一つ要素が出てくるのだが、実は私と彼女はいくつか年齢に差がある。彼女はすでに結婚適齢期と思える年代であり、私はまだ社会人一桁だったりするのだ。日々、「結婚に興味は無い」といいつつ、結婚にいたる可能性も無くない状況で、はっきりと「今は結婚できない」と言い切ったこの男に、今後も着いて行くべきなのかと。そう思う反面、「でも、好き」という感情もあり、わけがわからなくなったと。そして、ケンカっぽい状況へ。

なんとなく気づいたかもしれないが、この問に答えはない。私としても、彼女自身がわからない状況を説明することも、解消することも難しく、ここで安易に「じゃあ、結婚しよう」などと言えば、火に油であるし、二人して、思考のぬかるみに足を捕られてしまったわけだ。あれがあれだとこれがそうなって、どれがどこでなにがどうなる・・・

「なにがわからない」のかがわからない。当事者二人ともこの状況に陥ると、本当に八方塞となった。結局、一つ一つ、始めの状況から、今の状況、お互いの思うこと、本来どうすべきなのか、等々を3時間ほど話し合い、関係は正常に戻ったのだが、明確な答えはやはりでていない。

ただ、こういった議論はすべきだと思うし、必然であったのだと思う。

#きっとこの文章はいつか消します。

*1:逆ですか。妊娠率が低いと。

*2:避妊方法とかの話ではないので。